浮物・浮者(読み)うきもの

精選版 日本国語大辞典 「浮物・浮者」の意味・読み・例文・類語

うき‐もの【浮物・浮者】

〘名〙
① 水に浮いている物。また、水に浮かぶ軽い物。「憂き者」とかけて用いることが多い。
和泉式部集(11C中)下「流れゆく涙の川にうき物はおくらす人とおくれぬる身と」
延喜式(927)三〇「浮物一疋。長四丈。広二尺」
③ (浮者) さすらいの身。流浪人。
源平盛衰記(14C前)四六「律師は、懸(かか)る浮者(ウキモノ)に成りぬれば、いづくにも侍(はべる)べけれ共」
④ 水に浮かんだ水死人土左衛門(どざえもん)。〔俚言集覧(1797頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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