浮遊・浮游(読み)ふゆう

精選版 日本国語大辞典 「浮遊・浮游」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ゆう ‥イウ【浮遊・浮游】

〘名〙
空中や水の表面などに浮かびただようこと。ふわふわと動くこと。
※菅家文草(900頃)六・九日後朝、侍朱雀院、同賦閑居楽秋水「況乎垂釣者不魚。暗思浮遊之有一レ意」
※異端者の悲しみ(1917)〈谷崎潤一郎〉一「ところどころに浮游する雲の塊を」 〔駢雅‐釈詁〕
② あちこちと遊びあるくこと。行く先を定めないで旅行すること。漫遊。
※本朝無題詩(1162‐64頃)六・秋日林亭即事〈藤原敦光〉「微官猶朝市裡、浮遊未隠暮山南」
源平盛衰記(14C前)一一「本朝鼎臣の外相を以て、異国浮遊(フユウ)来客に見えん事」 〔班固‐西都賦〕
③ 悠々自適すること。超然としていること。
※艸山集(1674)二三・路上吟「浮遊吾法界、任白頭僧」 〔史記‐屈原伝

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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