淡海・近江(読み)おうみ

精選版 日本国語大辞典 「淡海・近江」の意味・読み・例文・類語

おうみ あふみ【淡海・近江】

(「淡水のうみ」の意味の「あはうみ」の変化した語)
[1] 〘名〙 (淡海) 淡水のみずうみ
万葉(8C後)九・一七五七「新治鳥羽の淡海(あふみ)秋風に 白波立ちぬ」
[2]
[一] 東山道の一国。大化改新の時に設置。中央に琵琶湖があるゆえの名。浜名湖のある遠淡海(とおつおうみ)(=遠江国)に対して近淡海(ちかつおうみ)と称した。現在の滋賀県にあたる。江州(ごうしゅう)
古今(905‐914)大歌所御歌・一〇八六「あふみのやかがみの山をたてたればかねてぞみゆる君がちとせは〈大伴黒主〉 これは今上の御べのあふみのうた」
[二] 琵琶湖をいう。
※後撰(951‐953頃)恋三・七七二「みるめかる方ぞあふみになしときく玉もをさへやあまはかづかぬ〈よみ人しらず〉」

おうみ あふみ【淡海・近江】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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