漕出(読み)こぎだす

精選版 日本国語大辞典 「漕出」の意味・読み・例文・類語

こぎ‐だ・す【漕出】

〘他サ五(四)〙
① 漕いで舟などを出す。こぎいだす。
※天草本平家(1592)三「フネ ヲ セン ヨソウデ coguidaite(コギダイテ)
② 漕ぐことを始める。居眠りを始める。
洒落本・恵比良濃梅(1801)三「この子がもふ、こぎだしたぜ」

こぎ‐・ず ‥づ【漕出】

〘自ダ下二〙 (「こぎいず(漕出)」の変化した語) 舟を漕いで出発する。
万葉(8C後)一五・三七〇五「竹敷(たかしき)の玉藻靡(なび)かし己伎(コギデ)なむ君が御船をいつとか待たむ」

こぎ‐い・ず ‥いづ【漕出】

〘自ダ下二〙 舟を漕いで出る。
※万葉(8C後)一・八「熟田津(にきたつ)に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は許芸乞(コギいで)な」
古今(905‐914)羇旅・四〇七「わたの原やそ島かけてこぎいでぬと人には告げよあまのつり舟〈小野篁〉」

こぎ‐いだ・す【漕出】

〘他サ四〙 =こぎだす(漕出)
※芸大本平家(13C前)三「船をばつひにこぎいだす」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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