普及版 字通 「潦(漢字)」の読み・字形・画数・意味
潦
15画
[字訓] あまみず・たまりみず・ながあめ
[説文解字]
[甲骨文]
[字形] 形声
声符は(りよう)。〔説文〕十一上に「雨水の大いなる皃なり」とあり、行潦をいう。流する水で「にわたずみ」の意。〔詩、召南、采〕「于(ここ)に以てをる 彼の行潦に」は、谷川のささやかな流れをたとえていう。その水藻は「溪(かんけい)沼沚(せうし)の毛(水草)」として、神饌とした。潦倒は人のうらぶれた、しどけない姿をいう。落托と似た語である。
[訓義]
1. あまみず、おおあめのみず。
2. たまりみず、小さな流れ、にわたずみ。
3. ながあめ。
4. ひたす、つかる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕潦 尓波太豆美(にはたづみ)〔名義抄〕潦 ニハタヅミ・アマミヅ/潦倒 ホホケタル・ユビタル 〔字鏡集〕潦 ススグ・イタム・アマリミヅ・ウツクシビ・アマミヅ・コミノミヅ・ナミ・ニハタヅミ・ユルブ
[語系]
潦・lは同声。(ろう)は久雨によって水溜りなど行潦ができること。もと同じ語であろう。霤・溜・(流)liuなども声義近く、同系の語であろう。
[熟語]
潦▶・潦旱▶・潦災▶・潦歳▶・潦死▶・潦浸▶・潦水▶・潦草▶・潦天▶・潦倒▶・潦漫▶・潦冽▶・潦潦▶
[下接語]
潦・雨潦・旱潦・行潦・洪潦・黄潦・潦・災潦・秋潦・宿潦・水潦・積潦・大潦・庭潦・停潦・塗潦・浮潦・流潦・霖潦
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報