火取・火採(読み)ひとり

精選版 日本国語大辞典 「火取・火採」の意味・読み・例文・類語

ひ‐とり【火取・火採】

〘名〙
① 香をたきしめるのに用いる香炉漆器の中に銀や銅、または陶器でつくった炉を置き、上から銀、銅の籠(かご)でおおったもの。火取香炉。〔十巻本和名抄(934頃)〕
源氏(1001‐14頃)真木柱「ちいさきひとりとりよせて袖にひきいれてしゐ給へり」
② 「ひとり(火取)の童」の略。
讚岐典侍(1108頃)下「さてあてたらんひとり、水取ばかり参らせて、我は参らじとなむ思ふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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