為残・仕残(読み)しのこす

精選版 日本国語大辞典 「為残・仕残」の意味・読み・例文・類語

し‐のこ・す【為残・仕残】

〘他サ五(四)〙
仕事などを、中途でやめてあとに残す。できなくて中途はんぱでやめてしまう。しさす。
※栄花(1028‐92頃)様々のよろこび「殿ばらも宮もしのこさせ給ふ事なし」
手本となるようなものを作りあげて、それを後世に残す。
※藤十郎の恋(1919)〈菊池寛〉六「かうした密夫狂言などに、頼れるやうな前代名優の仕残した型などは、微塵も残って居なかった」

し‐のこり【為残・仕残】

〘名〙 やりかけて中途でやめて残してしまった仕事や物事
源氏(1001‐14頃)若菜上「みな処分し給て、猶しのこりをなん京の御料とておくり奉り給へる」

し‐のこし【為残・仕残】

〘名〙 仕事などを中途でやめて残すこと。しのこすこと。また、そのもの。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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