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熊本県八代市 やつしろ〈し〉

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日本の地名がわかる事典の解説

〔熊本県〕八代〈市〉(やつしろ〈し〉)


熊本県中南部の市。
市域は西部で宮崎県に接する九州山地の山間から、八代海に面する東部八代平野へと広がる。2005年(平成17)8月、旧・八代市と八代郡の坂本村、千丁町、鏡町、東陽村、泉村と合併して現在の姿となる。JR九州新幹線鹿児島本線肥薩線九州自動車道・国道3号などが通じる。市内を球磨川が流れ、同水系には発電用の荒瀬ダム・油谷(あぶらたに)ダムがある。中心となる旧・八代市は近世には八代城の城下町・河港町。明治中期から豊富な工業用水と原料を背景に、セメント・製紙・人絹・醸造などの工業都市として発展。近年は、臨海埋立地にアルミサッシ・輸送用機器工場などが進出。平野部の多くは江戸時代以降の干拓地で、稲作とトマト・メロン・イチゴの栽培が盛ん。またイグサの生産は国内生産の約8割を占め、畳表(たたみおもて)・花ござを特産する。岩崎神社には当地のイグサ栽培の始祖として崇められる岩崎主馬忠久(いわさきしゅめただひさ)が祀られている。市の中部の東陽町はショウガの大産地として知られ、江戸・明治期にかけては種山(たねやま)石工の技術者を多数輩出。彼らは市内に残る笠松橋・鹿路(ろくろ)橋などのほか、全国で堅牢な石橋を建設した。南西沿岸に日奈久(ひなぐ)温泉が湧く。東部の五家荘(ごかのしょう)地区は平家落人(おちゅうど)伝説が残る秘境で、栴檀轟(せんだんとどろ)の滝・樅木(もみぎ)吊橋などに観光客が集まる。

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