燃杭・燼(読み)もえくい

精選版 日本国語大辞典 「燃杭・燼」の意味・読み・例文・類語

もえ‐くい ‥くひ【燃杭・燼】

〘名〙 (「もえぐい」とも)
① 燃え残りの木。燃えさし。燃えぼっくい。
書紀(720)神代下(兼方本訓)「母(いろは)吾田鹿葦津姫、火燼(モエクヒ)(〈別訓〉ほたくひ)の中(なか)より出来(い)でて就(ゆ)いて、称(ことあけ)して曰(い)はく」
② (一度燃やして消した木には火がつきやすいところから) かつて関係があって、またその状態にもどりやすいもの。男女の関係について用いることが多い。燃えぼっくい。やけぼっくい。
浮世草子・色里三所世帯(1688)中「それは横堀の寺さがしさま。又は天満の月夜烏様。さては上町の燃杭(モヘクイ)さま」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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