物価スライド制賃金(読み)ぶっかすらいどせいちんぎん

世界大百科事典(旧版)内の物価スライド制賃金の言及

【スライド制】より

…また,その過程で賃金以外に年金はじめ社会保障,預貯金,利子等にもインデクセーション(指数化)と呼んで,物価諸指数にスライドする制度を導入する国が増えてきたのである。 日本では公的年金の物価スライド制(年金スライド制)は1973年から実施されているが,物価スライド制賃金は昭和20年代に若干の事例があるだけで,以後はほとんど存在しない。これは,2~3年ごとに賃金交渉を行うアメリカなどとは違って,毎年の春闘による賃金改定で物価上昇を1年ごとに調整することが可能であり,また高度成長過程で実質賃金が持続的に上昇したためであるが,73年秋の第1次石油危機以降は低成長下の物価上昇によって実質賃金上昇率が急落してきたから,今や日本でも春闘による賃上げに加えて物価スライド制を導入することが,実質賃金を維持し向上させるうえで重要になってきているといってよい。…

※「物価スライド制賃金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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