物深(読み)ものふかい

精選版 日本国語大辞典 「物深」の意味・読み・例文・類語

もの‐ふか・い【物深】

〘形口〙 ものふか・し 〘形ク〙 (「ものぶかい」とも)
① 奥まっている。深々としている。奥深い。深い。
※枕(10C終)七三「鳥の声も〈略〉口を籠めながら鳴けばいみじう物ふかくとほきが」
思慮が深い。重々しい。また、趣がふかい。おくゆかしい。
源氏(1001‐14頃)夕顔「いとあさましくやはらかにおほどきて、ものふかく重き方はおくれて」
縁故・関係などが深い。血縁が強い。
※栄花(1028‐92頃)初花「ものふかからぬ人も涙留め難し」
ものふか‐げ
〘形動〙
ものふか‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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