猿戸(読み)さるど

精選版 日本国語大辞典 「猿戸」の意味・読み・例文・類語

さる‐ど【猿戸】

〘名〙
① 戸締まり用の猿⑤を設けた戸。
※俳諧・犬子集(1633)一「をしあけて今朝来る年のさる戸哉〈成安〉」
路地入り口などに用いる、粗末な戸。普通、柱には樹皮のついたままの丸太などを、とびらには横板などを用いて、表面に竹を打ちつけ、その両端上下につき出るようになっている。
草人木(1626)上「其又外に入こみの庭あり、其口を猿戸にする故に」

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デジタル大辞泉 「猿戸」の意味・読み・例文・類語

さる‐ど【猿戸】

庭園の入り口などに用いる簡素な木戸。ふつう、皮付き丸太の柱に、横板に竹の押縁おしぶちを縦に打ち付けた両開きの扉を取り付けたもの。
内側に取り付けた横木を柱の穴に差し込んで閉める戸。
大戸にとりつけられた小型の引き戸

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百科事典マイペディア 「猿戸」の意味・わかりやすい解説

猿戸【さるど】

庭や内露地に用いる簡素な木戸。縦130cm,横70cm程度。両柱は皮付丸太などで戸は横板を框(かまち)や桟に取り付け,表面を押縁竹で打ちつけるが,その竪(たて)桟や押縁竹は上下とも板より15cmほど突出する。
→関連項目

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