猿手(読み)さるで

世界大百科事典(旧版)内の猿手の言及

【運動麻痺】より

…末梢神経損傷による単麻痺は,外傷や炎症,圧迫によって生ずることが多く,損傷を受けた神経により支配される筋肉にのみ弛緩性の運動麻痺を生ずるため,それぞれ特徴的な麻痺の様相を呈する。橈骨(とうこつ)神経麻痺では,手首や手指をまっすぐに伸ばすことができなくなり,垂れ手drop handを生じ,正中神経麻痺では,母指を他の指に対立させることができなくなり,母指球が平たん化して猿手ape handの形となる。また尺骨神経麻痺では,薬指と小指の先をまっすぐに伸ばすことができなくなる。…

【癩】より

…末梢神経の肥厚や手や足の変形が起こりやすい。神経麻痺のために栄養障害を生じ,手では母指球,小指球の筋肉が萎縮し,猿手や鷲手などの形をとるほか,進行すれば指先が落ちることもある。足底には治りにくい潰瘍(足穿孔(せんこう)症)を生じる。…

※「猿手」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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