日本大百科全書(ニッポニカ) 「玉山(山)」の意味・わかりやすい解説
玉山(山)
ぎょくさん / ユイシャン
台湾島の最高峰。島の南北を貫く台湾山脈の中央部、嘉義(かぎ/チヤイー)の東60キロメートルに位置する。旧称新高山(にいたかやま)、別称モリソンMorrison山。標高3997メートルで東アジア地域の最高峰でもある。周囲に3000メートル級の高峰が10座を数え、玉山連峰を形成する。地質は粘板岩、硬砂岩からなる。ほぼ北回帰線上に位置し、一帯が原始林に覆われている。標高差による植物分布が豊かで、600メートル付近までが熱帯林、600~1800メートルは亜熱帯林、3000メートル以上は寒帯林となる。登山路は嘉義―阿里山(ありさん)、水里―東埔(とうほ)、水里―高観の3コースがあり、3~5月と10~11月の気象条件がもっとも穏やかである。
[劉 進 慶]
[参照項目] |