王子製紙[株](読み)おうじせいし

百科事典マイペディア 「王子製紙[株]」の意味・わかりやすい解説

王子製紙[株]【おうじせいし】

1873年抄紙会社の名で渋沢栄一によって設立された製紙会社。業界最大手。1893年王子製紙改称,1911年以降藤原銀次郎の経営で発展,1933年富士製紙,樺太工業を合併,全国洋紙生産の80%を独占木材石炭など関連30数社を支配するコンツェルンを形成した。戦後の1949年,集中排除法により苫小牧(とまこまい)製紙,十條製紙(日本製紙),本州製紙の3社に分割。苫小牧は1960年王子製紙に復称,1979年日本パルプ工業を合併し業界の最大手となった。1993年10月神崎製紙と合併し,新王子製紙と改称。1996年に本州製紙と合併して再び王子製紙と改称。2006年北越製紙に対しTOB(株式公開買付)を仕掛けたが失敗に終わった。本社東京,工場苫小牧,富士,神崎(兵庫県)など全国に。2011年資本金1038億円,2011年3月期売上高1兆1801億円。売上構成(%)は,紙パルプ製品47,紙加工製品38,その他15。→紙・パルプ工業
→関連項目日本紙パルプ商事[株]藤山雷太

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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