精選版 日本国語大辞典 「理屈・理窟」の意味・読み・例文・類語
り‐くつ【理屈・理窟】
〘名〙
※都氏文集(879頃)五「未レ能二梟禽之怒一、理窟難レ究」
② (形動) 理論ばかりにかたよること。また、そのようなさま。こじつけた理論。無理につじつまを合わせた条理。
※天理本狂言・雁かりがね(室町末‐近世初)「鴈ならばがんとは申さいで、りくつな事を申たゆへじゃ」
③ 利益・都合・事情などにかなうこと。
※歌舞伎・五大力恋緘(1793)二幕「『土瓶は茶がわるうならうかと存じて、用意致して置きました』ト日向につりあり『こいつは理窟ぢゃ、どれどれ』」
④ (━する) 色事の事情や、段取りなど。諸分。また、色事をすること。
※黄表紙・御存商売物(1782)上「青本は妹柱かくしと一枚絵がりくつを知り、どふぞすへは一つにしてやらんと」
※洒落本・奴通(1780か)「そしてソレ伊勢屋の方の理くつも、あの子は内へかくすのを、おめへがはたれへて遣ったじゃアねへか」
⑥ こごと。文句。
※洒落本・通言総籬(1787)二「そんなにさわいだら又、やりてがみせ三味線の一といふ声でりくつをいふが」
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