生船・生槽(読み)いけふね

精選版 日本国語大辞典 「生船・生槽」の意味・読み・例文・類語

いけ‐ふね【生船・生槽】

〘名〙 (「いけ」は生かす意の「いける」から。「いけぶね」とも)
魚類を生かしたままでたくわえておく水槽。また、その設備をもった生魚運搬船をいう。いけすぶね。
浮世草子日本永代蔵(1688)二「魚嶋時に限らず、生船(イケフネ)の鯛を何国(いづく)迄も無事に着(つけ)やう有」
金魚緋鯉(ひごい)などを飼養する水槽。
※浮世草子・西鶴置土産(1693)二「金魚、銀魚を売ものあり。庭には生舟(イケフネ)七八十もならべて、溜水清く」
豆腐を入れておく水槽。
※歌舞伎・船打込橋間白浪(鋳掛松)(1866)三幕「こりゃあ豆腐屋のいけ槽(ブネ)に干してあったのを持って来たのだ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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