田中 有美(読み)タナカ ユウビ

20世紀日本人名事典 「田中 有美」の解説

田中 有美
タナカ ユウビ

明治〜昭和期の宮廷画家



生年
天保10年11月30日(1840年)

没年
昭和8(1933)年2月20日

出生地
山城国(京都府)

本名
田中 茂一

経歴
早くから絵を好み従兄で宮廷画家の岡田為恭の内弟子となる。為恭の絵具持ちとしてたびたび宮中に入ったことから、幼少時の明治天皇の知遇を得、その遊び相手となった。明治17年明治天皇と三条実美の勧めで東京に移住し、以後は宮廷画家として絵画を制作。また「春日権現霊験記」をはじめとする宮中の宝物や、伯爵秋元家・実業家の三井家所蔵の貴重な絵画の模写にも従事している。為恭の画風松村呉春の風を加えた独自の画風で知られ、作品に「七卿落之図」「王子誕生之図」「御大葬之図」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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