田平(読み)たびら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「田平」の意味・わかりやすい解説

田平
たびら

長崎県北松浦(きたまつうら)郡にあった旧町名(田平町(ちょう))。現在は平戸市(ひらどし)の東部を占める。旧田平町は1954年(昭和29)田平、南田平の2村が合併して町制施行。2005年(平成17)平戸市に合併。旧田平町は北松浦半島の北西部に位置し、南東にある吹上(ふきあげ)山(216メートル)以西の低平な溶岩台地を町域とする。平戸瀬戸を隔てて、平戸島と相対している。北目(きため)(田平地区)は野菜、畜産を主とし、ハクサイ、メロンの特産があり、北九州、佐世保(させぼ)へ出荷。南目(みなみめ)(南田平地区)はミカン、畜産を主とする。地域内に農業高校、種畜場がある。国道204号、松浦鉄道が通じ、たびら平戸口駅(ひらどぐちえき)は、沖縄都市モノレール線「ゆいレール」が2003年に開業するまでは日本最西端の駅であった。1977年平戸大橋が完成して平戸島と陸路で結ばれた。それまで平戸島への渡航玄関口であった日ノ浦の田平港は、現在、魚市場を有し、バスのターミナルビルがある。国道204号沿いの里田原(さとたばる)には弥生(やよい)遺跡があり、北西部の野田半島は景勝地で、ビロウの自生林や塩俵(しおだわら)海岸の柱状節理があり、焼罪(やいざ)史跡公園には1622年(元和8)殉教した宣教師カミール・コンスタンス(カミロ・コンスタンツォ)の碑がある。また中瀬(なかせ)草原にはユースホステルやキャンプ場がある。

[石井泰義]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「田平」の意味・わかりやすい解説

田平
たびら

長崎県北西部,平戸市東部の旧町域。北松浦半島北西端にあり,平戸瀬戸に面する。 1954年南田平村と田平村が合体して町制。 2005年平戸市,生月町,大島村と合体して平戸市となった。農業を主とする。漁業は小型巻網,定置網と一本釣りが中心で,1966年に魚市場が開設された。 1977年対岸平戸島との間に平戸大橋が完成した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「田平」の意味・わかりやすい解説

田平 (たびら)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「田平」の解説

田平 (タビラ)

学名:Acheilognathus tabira
動物。コイ科の淡水魚

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android