畑井小虎(読み)はたいことら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「畑井小虎」の意味・わかりやすい解説

畑井小虎
はたいことら
(1909―1977)

古生物学・地質学者。動物生理学者の畑井新喜司(しんきし)の次男としてアメリカ合衆国ペンシルベニア州で生まれる。1932年(昭和7)東北帝国大学入学時より貝類腕足類生物学および古生物学に関する研究論文を多数発表した。なかでも『Cenozoic Brachiopoda from Japan(日本産新生代腕足類化石)』(1940)、『Check List of Japanese Tertiary Marine Mollusca(日本産第三紀海生貝類化石のチェックリスト)』(1952)などの大作が有名である。1951年(昭和26)東北大学助教授、翌年教授となる。地史学講座を担当し、優れた語学力を生かして日本古生物学の発展に活躍、貢献した。1973年退官後、仙台市の斎藤報恩会理事、同会自然史博物館館長として同館の新築再建を果たした。

[斎藤靖二]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「畑井小虎」の解説

畑井小虎 はたい-ことら

1909-1977 昭和時代の古生物学者。
畑井新喜司(しんきし)の次男。明治42年7月22日アメリカのペンシルベニア州生まれ。昭和27年東北大教授。腕足類化石,第三紀貝類化石の研究で知られた。のち斎藤報恩会自然史博物館館長。昭和52年9月12日死去。68歳。アメリカン-スクール-イン-ジャパン研究科卒。

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