20世紀日本人名事典 「畑山 博」の解説
畑山 博
ハタヤマ ヒロシ
昭和・平成期の小説家
- 生年
- 昭和10(1935)年5月18日
- 没年
- 平成13(2001)年9月2日
- 出生地
- 東京・馬込
- 学歴〔年〕
- 日大一高中退
- 主な受賞名〔年〕
- 群像新人賞(最優秀作)〔昭和41年〕「一坪の大陸」,芥川賞(第67回)〔昭和47年〕「いつか汽笛を鳴らして」
- 経歴
- 戦時中は長野県の山中で母と疎開生活を送る。高校中退後、新聞店店員、町工場の旋盤工など各種の職業を転々とし、昭和41年からラジオ、テレビの放送台本作家となり、NHK教育テレビの「若い広場」を7年間担当。教育問題などに積極的な発言を続けた。傍ら社会の底辺で懸命に生きる人々を題材にした小説を執筆し、41年「一坪の大陸」が群像新人賞最優秀作に、「みんな手くびになってしまった」が新日本文学賞佳作になる。47年「いつか汽笛を鳴らして」で芥川賞を受賞。教育や子育てをテーマにした小説やエッセイを執筆、講演活動でも活躍した。また、自宅に銀河鉄道始発駅を作るほど宮沢賢治の研究に没頭し、著書に「教師 宮沢賢治のしごと」がある。他の著書に「狩られる者たち」「蝸牛のように」「海に降る雪」「二人だけの島」「母を拭く夜」「宮沢賢治幻想辞典―全創作鑑賞」「パクチャル族創世神話」「織田信長」「森の小さな方舟暮らし」「一遍」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報