畢竟・必竟(読み)ひっきょう

精選版 日本国語大辞典 「畢竟・必竟」の意味・読み・例文・類語

ひっ‐きょう ‥キャウ【畢竟・必竟】

[1] 〘名〙 (畢竟) (atyanta の訳語。「畢」も「竟」も終わる意) 仏語。究極、至極、最終などの意。
往生要集(984‐985)大文四「発心畢竟二無別」
[2] 〘副〙
① 途中の曲折や事情があっても最終的に一つの事柄が成り立つことを表わす。つまるところ。ついには。つまり。結局。
菅家文草(900頃)四・別遠上人「苦海須臾今日別、霊山畢竟後生逢」
小学読本(1873)〈田中義廉〉三「これ必竟、惑ひの雲、晴れずして、世事の正き緒を得ざるものなり」
② (「畢竟…ばこそ」という形で) 運よく…であったからいいようなものの。
浄瑠璃・京羽二重娘気質(1764)三「其時拾ふた此紙入、畢竟(ヒッキャウ)私が手に入たりゃこそ、大事の物は大事にしたが宜(よ)(ござ)ります」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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