疎・疏(読み)まばら

精選版 日本国語大辞典 「疎・疏」の意味・読み・例文・類語

まばら【疎・疏】

〘名〙
① (形動) 間が透いて粗いこと。特に、屋根・板・垣根などに隙間が多いさま。また、年月がたって荒れ傷んだ結果、すきまができているさま。あばら。
※後拾遺(1086)冬・三九九「杉の板をまばらにふける閨の上に驚く計り霰ふるらし〈大江公資〉」
② (形動) あちこちに少しずつ見られること。また、数が少なくてぱらぱらとあるさま。
義経記(室町中か)五「その門弟三十人ばかり、まばらに渦巻いて立ちたる」
③ (形動) 行動などにすきがあること。油断のみえるさま。
平治(1220頃か)中「わかもの共の軍するは、まばらにみゆるぞ」
④ 取引市場で、小口売買をすること。また、その人。まばらうり。〔取引所用語字彙(1917)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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