白川(村)(読み)しらかわ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「白川(村)」の意味・わかりやすい解説

白川(村)
しらかわ

岐阜県北西部大野郡にある村。役場所在地は鳩谷(はとだに)。かつては秘境白川郷(ごう)の中心で、大家族制の村として知られたが、御母衣ダム(みぼろだむ)の建設(1961)以来、国道156号も改良され、村の生活も近代化され変容している。2002年(平成14)には東海北陸自動車道の白川郷インターチェンジも設置された。そのほか、国道360号、白山白川郷ホワイトロードが通じている。御母衣には茅葺(かやぶ)き切妻合掌造の遠山家の旧住宅(旧、遠山家民俗館、国指定重要文化財)がある。荻町(おぎまち)地区は重要伝統的建造物群保存地区。また、合掌造保存のため「合掌造り民家園」がつくられ、訪れる観光客が多い。10月中旬の「どぶろく祭」は有名。なお、白川郷は五箇山(ごかやま)(富山県)とともにその合掌造集落が、1995年(平成7)、世界遺産の文化遺産として登録されている。西部の富山県白山市の境にそびえる白山の周辺は白山国立公園に含まれる。また、東部の天生(あもう)山地付近には天生県立自然公園になっている。面積356.64平方キロメートル、人口1511(2020)。

[上島正徳]

『『白川村史』(1968・白川村)』『『新編白川村史』全3巻(1998・白川村)』


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