20世紀日本人名事典 「白瀬 矗」の解説
白瀬 矗
シラセ ノブ
明治期の南極探検家
- 生年
- 文久1年6月13日(1861年)
- 没年
- 昭和21(1946)年9月4日
- 出身地
- 秋田県由利郡金浦町
- 経歴
- 陸軍に入り下士官となったが明治25年予備役。極地への野心を抱き、明治26年郡司成忠大尉の千島探検のメンバーとして参加。千島最北端シュムシュ島で越冬2年。日露戦争に応召。右手に負傷したが中尉に昇進。43年南極探検隊を組織し、帆船開南丸で出航。45年日本人として初めて南極大陸上陸に成功、極地を目ざして南進し、アムンゼン、スコット隊との先陣争いには敗れたが、到達した南緯80度5分地点を“大和雪原”と命名した。著書に「南極探検」など。のち業績が再評価され、昭和56年建造の南極観測船が“しらせ”と命名された。平成2年春、秋田県金浦町に白瀬南極探検隊記念館が開館。9年ニュージーランドのウェリントン港に記念碑が設置される。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報