益無(読み)やくない

精選版 日本国語大辞典 「益無」の意味・読み・例文・類語

やく‐な・い【益無】

〘形口〙 やくな・し 〘形ク〙
① かいがない。むだである。不用である。
落窪(10C後)三「楽はげにおもしろく、をかしき事にこそあれど、後の世まで御身にやくなし」
② 困ったことである。
大鏡(12C前)五「御けしきかはりてやくなしとおぼしたるに」
やくな‐げ
〘形動〙

よう‐な・し ヤウ‥【益無】

〘形ク〙 (「やくなし(益無)」の変化した語) 無益である。かいがない。つまらない。
※落窪(10C後)二「やうなく此の度のいさかひしつかめり
※読本・雨月物語(1776)貧福論「十にひとつも益(ヤウ)なき閑談(むだごと)ながら」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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