普及版 字通 「眠(漢字)」の読み・字形・画数・意味
眠
常用漢字 10画
(異体字)瞑
15画
[字訓] ねむる・いこう・くらい
[説文解字]
[字形] 形声
正字は瞑に作り、冥(めい)声。〔説文〕四上に「目を翕(あは)すなり」とし、冥の亦声とする。冥は死者の面を覆(おお)うもので、幎冒(べきぼう)の象。もし冥を亦声とするならば、永眠の意となる。徐鉉は「今俗に別に眠に作る。是(ぜ)に非ず」という。〔広雅、釈詁三〕に「亂るるなり」とあり、目のくらむこと、すなわち眠眩(めんげん)することをいう。眠眩には瞑を用い、めくらみすること、眠は睡眠の意に用いる。
[訓義]
1. ねむる、ねる、いこう。
2. 瞑と、もと同字。くらい、知覚がない、めくらみする、みだれる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕眠 ネブル・ネブリ・クラシ・イヌ/瞑 ネブル・ヨル・メヒシク・ヒシク・フサガル・ホノカ・ヒソカニ 〔字鏡集〕眠・瞑 ヒソカニ・ヨル・イヌ・ヒサク・フサカル・ヒシク・メヒシク・ネブリ・クラシ・ネブル・ホノカ
[語系]
眠myen、瞑myengは声義の近い語。〔説文〕に眠の字なく、眠は後起の字。〔荘子、徳充符〕に「槁梧に據りて瞑(ねむ)る」は目を閉じる意。康の〔養生論〕「旦(あした)にするも瞑らず」は睡眠の意である。
[熟語]
眠雲▶・眠臥▶・眠覚▶・眠熟▶・眠牀▶・眠食▶・眠睡▶・眠醒▶・眠▶・眠息▶・眠夢▶・眠輿▶・眠鷺▶・眠眩▶
[下接語]
安眠・晏眠・永眠・眠・仮眠・快眠・鶴眠・甘眠・寒眠・間眠・眠・求眠・驚眠・午眠・高眠・坐眠・催眠・嗜眠・愁眠・熟眠・春眠・初眠・小眠・宵眠・新眠・睡眠・眠・多眠・惰眠・昼眠・長眠・偸眠・貪眠・半眠・不眠・幽眠・懶眠・鷺眠
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報