知せる・報せる・領せる(読み)しらせる

精選版 日本国語大辞典「知せる・報せる・領せる」の解説

しら‐・せる【知せる・報せる・領せる】

〘他サ下一〙 しら・す 〘他サ下二〙 (動詞「しる(知)」に使役・尊敬の助動詞「せる(す)」の付いてできたもの)
[一] 「せる(す)」が使役の意の場合。
① 他の人が知るようにする。物事の状態、出来事、考えなどを他に伝える。告げ聞かせる。通知する。しらす。
万葉(8C後)二〇・四三六六「常陸さし行かむもがが恋を記(しる)して付けて妹に志良世(シラセ)む」
源氏(1001‐14頃)匂宮われにはけしきしらする人のなきなめり」
② 経験させる。
※西宮左大臣集(982頃)「袖の色のこく成りぬればわが恋をしらせそめつる涙なりけり」
③ (「しる」は、治める、領ずるの意) 治めさせる。また、家などを相続させる。しらす。
※米沢本沙石集(1283)三「嫡子なりける者の、世間賢く貧しからぬままに、此の所領を買て父にしらせける事度々に成ぬ」
[二] 「せる(す)」が敬意を強める意の場合。(「しらせたまふ」の形で用いて) お治めになる。また、領有なさる。御相続になる。
※栄花(1028‐92頃)見はてぬ夢「一条殿をば、今は女御こそはしらせへ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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