20世紀日本人名事典 「石光 真清」の解説
石光 真清
イシミツ マキヨ
明治〜昭和期の陸軍少佐,諜報活動家
- 生年
- 明治1年8月31日(1868年)
- 没年
- 昭和17(1942)年5月15日
- 出生地
- 肥後国熊本(熊本県)
- 別名
- 変名=菊池 正三
- 学歴〔年〕
- 陸士(旧11期)〔明治22年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 毎日出版文化賞〔昭和33年〕「誰のために」
- 経歴
- 神風連、西南戦争を経験、日清戦争に中尉で台湾戦従軍。ロシア研究と情報収集のためロシア留学願いを出して明治32年黒龍江奥地のブラゴベシチェンスクに潜入。予備役後菊池正三の変名でハルビンに写真館を開き、諜報活動を続けた。37年少佐、日露戦争後は浪人となり、一時東京・世田谷村の3等郵便局長となったが、錦州で貿易商を始め、ロシア革命後田中義一参謀次長の指名で大正6〜8年黒龍江州アレキセーフスク付近で諜報活動に従事。以後事業に失敗、失意の生活を送った。平成11年晩年に書きためた手記や収集した地図・文書・写真など約750点が遺族から国立国会図書館憲政資料室に寄贈される。著書に長男・真人がまとめた「石光真清の手記」(「城下の人」「曠野の花」「望郷の歌」「誰のために」の全4部作)などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報