石斛(読み)せっこく

精選版 日本国語大辞典 「石斛」の意味・読み・例文・類語

せっ‐こく セキ‥【石斛】

〘名〙 ラン科の常緑多年草。岩手県以南の各地および中国中部の山地の岩上や樹上にまれに着生し、観賞用に栽培される。高さ五~二〇センチメートル。茎は叢生し、節間は円柱形または紡錘形で新しい茎の節ごとに葉を出す。葉は革質で線状披針形、長さ約五センチメートル、基部には厚く長いさやがあり茎を包む。夏、古い茎の上部の節から花柄を出し、径約三センチメートルの白い不整斉花を一~二個ずつ開く。全草を強壮・消炎薬として煎服(せんぷく)する。漢名、石斛。すくなびこのくすね。すくなびこぐすり。いわぐすり。《季・夏》 〔本草和名(918頃)〕
※俳諧・庵の記(1707)行住石殻(セッコク)はな小猿の水かが見〈木因〉」 〔本草綱目‐草部・石斛・集解〕

いわ‐ぐすり いは‥【石斛】

〘名〙 植物せっこく(石斛)」の古名。〔本草和名(918頃)〕

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デジタル大辞泉 「石斛」の意味・読み・例文・類語

せっ‐こく〔セキ‐〕【石×斛】

ラン科の常緑多年草。森林の岩や老木に着生し、高さ約20センチ。茎は棒状で節が多い。葉は肉厚で披針形。夏、葉の落ちた茎の先に白または淡紅色の花をつける。観賞用に栽培もされ、漢方では強壮・消炎薬に用いる。すくなびこのくすね。いわぐすり。 花=夏》「―にたき落つる巌のはざまかな/青々

せき‐こく【石×斛】

せっこく(石斛)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「石斛」の解説

石斛 (セッコク・イワグスリ;セキコク)

学名Dendrobium moniliforme
植物。ラン科の常緑多年草,園芸植物,薬用植物

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