磯(海や湖の岸)(読み)いそ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「磯(海や湖の岸)」の意味・わかりやすい解説

磯(海や湖の岸)
いそ

海や湖の岸で、水面付近に岩石が露出していて、砂礫(されき)などの堆積(たいせき)物がほとんどみられない波打ち際の場所のこと。また岩塊や大きな漂礫がごろごろしている海岸も磯あるいは磯辺(いそべ)といい、磯の広がる海岸を磯浜海岸または岩石海岸という。磯は、満潮面上にあるもの、潮間帯に位置するもの、干潮面下にあるものなどを含むが、それらは比較的平滑な岩棚(いわだな)もあり、また凹凸の著しいものもある。そのような磯の地形の特性は岩石の性質や波の条件などに左右される。磯には海藻が付着し、魚貝類も豊富に生息するので磯採集の対象となる。また磯浜海岸は海岸線が出入りに富み、海底地形も複雑である。その入り江には天然の港が形成されやすい。

[豊島吉則]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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