祇王・妓王(読み)ぎおう

精選版 日本国語大辞典 「祇王・妓王」の意味・読み・例文・類語

ぎおう ギワウ【祇王・妓王】

[一] 「平家物語」に登場する人物。京堀川の白拍子。祇女(ぎじょ)の姉。近江国祇王村の出身。平清盛に愛されたが、のち推参した白拍子仏御前に寵(ちょう)を奪われると、妹、母とともに嵯峨往生院に隠れ、尼となる。清盛の許を出た仏御前と共に、往生をとげる。
[二] 謡曲。三番目物。宝生金剛喜多流。作者不詳。古名「仏祇王(ほとけぎおう)」。喜多流では「二人祇王(ふたりぎおう)」という。「平家物語」「源平盛衰記」による。平清盛をめぐる仏御前と祇王の二人の白拍子の悲哀を描いたもの。二人の相舞(あいまい)見せ場となっている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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