私・妾(読み)わらわ

精選版 日本国語大辞典 「私・妾」の意味・読み・例文・類語

わらわ わらは【私・妾】

〘代名〙 (「わらわ(童)」から) 自称。主として女がみずからをへりくだっていう。近世では特に武家の女性が用いた。
梁塵秘抄(1179頃)二「いざ給へ聖こそ、賤しの様なりとも、わらはらが、柴の庵へ」
※浮世草子・近代艷隠者(1686)五「あるじの女房こたへて〈略〉童(ワラハ)も過つる程は、人の頭ともよばれ」
[補注]本来「童(わらわ)のような未熟者、幼稚な者」の意で謙称として用いられたが、後世、語源意識が薄れて目下の者に対して用いられるようになった。また、男性が極端な謙称として用いた例もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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