稲垣 信(読み)イナガキ アキラ

20世紀日本人名事典 「稲垣 信」の解説

稲垣 信
イナガキ アキラ

明治・大正期の牧師 横浜海岸教会牧師。



生年
嘉永1年12月3日(1848年)

没年
大正15(1926)年4月9日

出生地
信濃国上田(長野県上田市)

経歴
上田藩士の子として生まれる。長崎・横浜に遊学した際にキリスト教の存在を知り、明治8年に帰郷して聖書研究会や上田禁酒会を結成。9年には宣教師J・H・バラより洗礼を受けた。これをきっかけとして、上田在住の士族商人キリスト教徒が増えたため、同年上田基督教会を設立し、その長老に選ばれた。のち上京して築地神学校で学び、11年には伝道試補の位を取得。12年日本最古のプロテスタント教会である横浜海岸教会に着任し、同教会初の日本人牧師となった。また、植村正久らと共に「旧約聖書」の日本語訳にも取り組んでいる。穏和な性格で信徒に慕われ、日本基督一致教会の大会議長としても活躍。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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