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立てる・閉てる・点てる たてる

大辞林 第三版の解説

たてる【立てる・閉てる・点てる】

( 動下一 ) [文] タ下二 た・つ
ある物を、別の物の表面に垂直に位置させる。直立させる。 「旗を-・てる」 「線香を-・てる」 「立て札を-・てる」 「柱を-・てる」
先のとがったものをある面に突きさす。 「猫が柱に爪を-・てる」 「狼ノドニ大キナ骨ヲ-・テテ迷惑ココニキワマッテ/天草本伊曽保」
伏していたもの、横になっていたものを起き上がらせる。 「犬が耳を-・てる」 「オーバーの襟を-・てる」
(「閉てる」とも書く)雨戸・障子などをしめる。 「雨戸を-・てる」
現象や状態を出現させる。
霧状のものを下方から上方へ広がらせる。舞い上がらせる。 「砂煙を-・てて走る自動車」 「ほこりを-・てる」 「やかんが湯気を-・て始めた」
波や風を起こす。 「波を-・てて進むモーターボート」 「平和な家庭に波風を-・てる(=モメゴトヲオコス)」
音や声を出す。 「声を-・てて笑う」 「足音を-・てる」 「静かな寝息を-・てている」 「モーターがうなりを-・てる」
世間に知られるようにする。 「うわさを-・てる」 「変な評判を-・てられて困っている」
風呂の湯を沸かして入浴できる状態にする。 「風呂を-・てる」
(「点てる」と書く)抹茶に湯を注ぎ茶筅で練ったりかきまぜたりして飲めるようにする。
はなばなしい成果を生み出す。樹立する。 「手柄を-・てる」 「新記録を-・てた」
物事を成り立たせる。
計画・目標などをはっきりと定める。 「予定を-・てる」 「旅行の計画を-・てる」 「目標を-・てる」
決意・願いなどを動かないものとして決め、表す。おこす。 「誓いを-・てる」 「願がんを-・てる」 「志を-・てる」
数をある特定の値に定める。 「割りきれるかどうか三を-・ててみよう」
他人の面目を保たせる。 「上司の顔を-・てる」 「先輩を-・てる」
人の行うべき道をそこなわないように保つ。 「親方に義理を-・てる」 「亡夫に操みさおを-・てとおす」
あることを仕事として生活を成り立たせる。 「…をして細々と生計を-・てる」 「この村の人は…で暮らしを-・ててきた」
新しい考え方や論理を構築する。 「仮説を-・てる」 「筋道を-・てて考える」
必要性が満たされるようにする。 「この金はいざという時の役に-・てて下さい」 「用に-・てたら早く戻せ/狂言記・止動方角」
ある人を候補者に決めて出す。立候補させる。 「各選挙区に候補者を-・てる」
ある人をある役や地位につかせる。 「友人を証人に-・てる」 「人を-・てて交渉する」
(動詞の連用形に付いて)
その動作が続けざまに勢いよく行われるさまを表す。 「わめき-・てる」 「センセーショナルに書き-・てる」 「やいのやいのと責め-・てる」
その動作がなしうる限界までなされるさまを表す。 「飾り-・てる」 「磨き-・てる」
馬や乗り物をある場所にとめておく。 「名児なごの浜辺に馬-・てて玉拾ひしく/万葉集 1153
時を過ごす。経過させる。 「上方へのぼりて年浪の日数を-・て/浮世草子・五人女 1」 〔「立つ」に対する他動詞〕
[慣用] 異を- ・名を- ・身を- ・目に角かどを-
[表記] たてる(立・建・点・閉
「立てる」は“垂直にする。生じさせる。定める”の意。「旗を立てる」「波風を立てる」「足音を立てる」「予定を立てる」「志を立てる」「上司の顔を立てる」「候補者を立てる」  「建てる」は“建物などをつくる”の意。「家を建てる」「銅像を建てる」「国を建てる」  「点てる」は“抹茶をいれる”の意。「お茶を点てる」  「閉てる」は“戸や障子をしめる”の意。「雨戸を閉てる」

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

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