竜口(中国)(読み)りゅうこう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「竜口(中国)」の意味・わかりやすい解説

竜口(中国)
りゅうこう / ロンコウ

中国、山東(さんとう)省東部、山東半島北部の県級市。1986年旧黄県が市制を施行して竜口市となった。煙台(えんだい)地級市に属する。人口63万7000(2014)。渤海(ぼっかい)に面し、屺角(きぼかく)が西方に突き出し、その南側に竜口港がある。煙台とともに山東省北部の重要港の一つで、水産品や油脂、野菜などの食料品を積み出し、また漁港としての機能も備える。古くから商業の町として栄え、魯商(ろしょう)(山東商人)の一大拠点であった。清(しん)末から周辺の物資移出港として発展し、1914年外国に対して開港された。天津(てんしん)、大連(だいれん)、煙台などへの国内航路もある。

 山東半島における果物の集散・加工地で、石炭天然ガス、金、花崗岩(かこうがん)などの地下資源にも富む。竜口はるさめは特産品である。

[駒井正一・編集部 2017年1月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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