竹本染太夫(6代)(読み)たけもと・そめたゆう

朝日日本歴史人物事典 「竹本染太夫(6代)」の解説

竹本染太夫(6代)

没年:明治2.5.1(1869.6.10)
生年:寛政9.8.4(1797.9.23)
江戸末期の義太夫節太夫。本名金屋新兵衛。幼名美吉郎。大坂の生まれ。早くから浄瑠璃に親しんだようで,金物屋の経営をしくじった文政9(1826)年,30歳近い身でプロを志し,5代目染太夫(のちの越前大掾)へ入門。2代目竹本実太夫,4代目同梶太夫を経て,嘉永4(1851)年6代目を相続。慶応1(1865)年文楽座2代目紋下となり,「新薄雪物語」の「兵衛館の段」で披露した。同時代の生活を克明に記録し,自叙伝を残した。<参考文献>6世竹本染太夫稿,井野辺潔・黒井乙也校註『染太夫一代記

(倉田喜弘)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「竹本染太夫(6代)」の解説

竹本染太夫(6代) たけもと-そめたゆう

1798-1869 江戸後期-明治時代の浄瑠璃(じょうるり)太夫。
寛政10年生まれ。義太夫節。5代の弟子で,2代竹本実太夫,4代竹本梶太夫をへて嘉永(かえい)4年6代を襲名。慶応元年文楽座の櫓下(やぐらした)となった。時代物を得意として実太夫の染太夫といわれた。明治2年5月1日死去。72歳。大坂出身。通称は金屋美吉郎,新兵衛。著作に「染太夫日記」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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