箱根町(読み)ハコネマチ

デジタル大辞泉 「箱根町」の意味・読み・例文・類語

はこね‐まち【箱根町】

箱根

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日本歴史地名大系 「箱根町」の解説

箱根町
はこねまち

面積:九四・〇三平方キロ

神奈川県の南西部、富士火山帯に属する箱根山の直径約一一キロのカルデラ地帯に立地。東は小田原市、西は静岡県、北は南足柄みなみあしがら市、南は湯河原ゆがわら町と接する。集落はや川・須雲すくも川沿いとカルデラ湖芦ノ湖沿岸を中心に形成。富士箱根伊豆国立公園の一中心をなす。箱根山は古くより山岳信仰の霊地であり、古代には官道が、中世には湯坂ゆさか路が開かれ、足柄山と並ぶ交通の要地となり、「万葉集」をはじめとする時代を超えた多数の歌集・記録類に山名や景観が記されている。近世東海道箱根八里が開かれ箱根宿・関所が開設され、早川沿いには箱根七湯が成立、湯治場として賑った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「箱根町」の意味・わかりやすい解説

箱根〔町〕
はこね

神奈川県南西部の町。町域は箱根山の外輪山の内側とほぼ一致する。 1889年町制。 1954年元箱根村,芦ノ湯村と合体,56年湯本町,温泉村,宮城野村仙石原村と合体。火山活動による変化に富む景観,芦ノ湖の遊覧,富士山の眺望などの観光資源に恵まれるとともに箱根温泉郷を形成しており,観光が主産業。中心地区の箱根湯本をはじめ宮ノ下,元箱根など,集落はいずれも温泉を中心とする。古くは中央火口丘から芦ノ湖一帯は箱根神社の神領で,元箱根は門前町として発達。早くから東海地方と関東地方を結ぶ交通路が通り,近世は箱根峠の東麓に東海道の関所箱根関宿駅がおかれた。奈良時代末から温泉も開かれ,元禄期には箱根七湯といわれた。大正期以後別荘地が開発され,登山電車が開通したほかケーブルカー,ロープウェーなどが次々と整備され,泉源の開発も進んだ。第2次世界大戦後は自動車道の発達がめざましい。畑宿から箱根にかけての箱根旧街道 (史跡) はスギ並木や石畳など近世東海道の面影が残る。ほか史跡に箱根関跡,元箱根石仏群があり,名所旧跡が多い。仙石原では天然記念物箱根仙石原湿原植物群落がみられる。富士箱根伊豆国立公園に属する。箱根登山鉄道,国道1号線 (箱根新道) ,138号線が通る。面積 92.86km2人口 1万1293(2020)。

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