紫蘇(読み)シソ

デジタル大辞泉 「紫蘇」の意味・読み・例文・類語

し‐そ【紫×蘇】

シソ科一年草。茎は四角柱、葉は広卵形暗紫色。夏から秋に、淡紫色の唇形の小花を総状につける。全草に強い香りがあり、アカジソアオジソ・カタメンジソなどの品種がある。梅干し着色などに使い、実は塩漬けにして食する。葉を漢方解熱鎮痛・健胃薬などに用いる。シソ科植物は約7000種が主に暖帯温帯に分布し、草本または木本ハッカウツボグサなども含まれる。ちそ。 夏 芽=春 実=秋》「―濃き一途に母を恋ふ日かな/波郷

ち‐そ【×蘇】

しそ(紫蘇)」の音変化。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「紫蘇」の意味・読み・例文・類語

し‐そ【紫蘇】

〘名〙 シソ科の一年草。中国原産で、古くから栽培される。全体に芳香がある。茎は四角形で高さ三〇~九〇センチメートル。葉は長柄をもち対生。葉身は質うすく、長さ六~一〇センチメートルの広卵形で縁に鋸歯(きょし)があり、長葉面は縮れている。夏、茎頂および葉腋(ようえき)に紅紫色や白色の唇形花を密に着けた花穂を出す。花後、粒状の果実を結ぶ。葉の表面だけが紫色のものをカタメンジソ、両面紫色のものをアカジソ、また両面鮮緑色のものをアオジソ、鋸歯が深く皺が多く縮れたものをチリメンジソ、チョウセンジソ、チヂミジソ、コウライジソ、トウジソ、オランダジソといい、さらに緑色のものはアオチリメンジソまたはチリメンアオジソという。葉は梅干、漬物などの着色に使い、果実は佃煮塩漬にする。漢名、蘇、紫蘇。のらえ。いぬえ。ぬかえ。《季・夏》
▼しその芽《季・春》 〔尺素往来(1439‐64)〕
俳諧・常盤屋の句合(1680)一〇番「夕影や色落すしその露おもみ」

ち‐そ【紫蘇】

〘名〙 「しそ(紫蘇)」の変化した語。
洒落本・郭中名物論(1780)「ちそに巻、さとうにつけし思ひ付」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「紫蘇」の解説

紫蘇 (シソ)

学名Perilla frutescens var.crispa
植物。シソ科の一年草,園芸植物,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android