習・慣(読み)ならわす

精選版 日本国語大辞典 「習・慣」の意味・読み・例文・類語

ならわ・す ならはす【習・慣】

[1] 〘他サ五(四)〙
① 繰り返してなれさせる。習慣となるようにさせる。ならわかす。
※竹取(9C末‐10C初)「かくたいだいしくやはならはすべき」
② 学ばせる。学習させる。ならわせる。また、教えしこむ。ならわかす。
※地蔵十輪経元慶七年点(883)二「善く軍陣闘戦を教へ習(ナラハシ)て他の兵衆を降し」
③ 目にものみせる。こらしめる。ひどいめにあわす。ならわかす。
今昔(1120頃か)二四「此の女に物習はさむと云て、奇異(あさまし)き所をさは何せむなど罵(のり)ければ」
[2] 〘他サ下二〙 ⇒ならわせる(習)

ならわし ならはし【習・慣】

〘名〙 (動詞「ならわす(習)(一)」の連用形名詞化)
① なれさせること。教えしつけること。練習。学習。
古今(905‐914)羇旅・四〇六・詞書「むかしなかまろをもろこしにものならはしにつかはしたりけるに」
② 古くから、またはよく行なわれている風俗、習慣。ならい。しきたり風習。ならわかし。ならわせ。
海道記(1223頃)逆川より鎌倉「冝禰がならはしに随て、ふしをがみて通りぬ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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