普及版 字通 「耆(漢字)」の読み・字形・画数・意味
耆
10画
[字訓] としより・このむ
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は旨(し)。旨は詣(けい)の初文。〔説文〕八上に「老なり」とし、字を老の省に従って旨声とするが、字の本音と合わない。詣は稽の初文で稽首の意があり、その姿勢のように曲したものの意であろう。〔礼記、曲礼上〕に「六十を耆と曰ふ。指す」とあるのは、旨の声を用いたものである。嗜好の意はまた別義。
[訓義]
1. としより。六十、また七十以上という。
2. 長者、耆宿の人、おさ。
3. 嗜と通じ、たしなむ、このむ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕耆 コハシ・オキナビト・六十・オヨス・ニクム/耆宿 オキナビト・フルオキナ 〔字鏡集〕耆 ニクム・ツカル・タカシ・イタル・コハシ・ミル・ヲキナ・ヲイタリ・オホヨソ・オモキ
[声系]
〔説文〕に耆声として・嗜・の三字を収める。は支柱。〔説文〕六上に「なり」とあって、礎石の部分をいう。旨は詣・稽の初文で、つくばうような姿勢をいう字であった。
[熟語]
耆英▶・耆▶・耆旧▶・耆訓▶・耆賢▶・耆彦▶・耆▶・耆寿▶・耆儒▶・耆秀▶・耆宿▶・耆臣▶・耆碩▶・耆▶・耆哲▶・耆耋▶・耆徳▶・耆年▶・耆耄▶・耆名▶・耆▶・耆▶・耆臘▶・耆老▶・耆酒▶・耆定▶・耆昧▶・耆欲▶・耆利▶
[下接語]
耆・村耆・年耆・幼耆・養耆
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報