聞慣・聞馴(読み)ききなれる

精選版 日本国語大辞典 「聞慣・聞馴」の意味・読み・例文・類語

きき‐な・れる【聞慣・聞馴】

〘他ラ下一〙 ききな・る 〘他ラ下二〙 いつも聞いて耳になれている。聞きつけている。
源氏(1001‐14頃)橋姫冷泉院の女御どのの御方などこそは、昔ききなれたてまつりしわたりにて」
※続古今(1265)雑下・一八〇八「聞きなるるやそぢ余りの鐘の声よひ暁もあはれいつまで〈藤原信実〉」

きこえ‐な・る【聞慣・聞馴】

〘自ラ下二〙 (「いいなれる(言慣)」の謙譲語) お話し申しあげて親しくなる。親しくご交際申しあげる。
※源氏(1001‐14頃)夕霧「この君は、いとかしこう、さりげなくてきこえなれ給ひにためり」

きき‐なら・す【聞慣・聞馴】

〘他サ四〙 いつも聞いて耳にならす。いつも聞くようにする。いつも聞いてよく知る。
大和(947‐957頃)御巫本附載「この男、音にはききならして、まだ物など言ひつかぬ所有けり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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