(読み)みゃくす(英語表記)vein

翻訳|vein

精選版 日本国語大辞典 「脈」の意味・読み・例文・類語

みゃく‐・す【脈】

[1] 〘他サ変〙 脈を調べて診察する。
随筆胆大小心録(1808)一四四「我がとも何がしといふ医師、折ふしまん所に脈しに参りあひて」
[2] 〘自サ変〙 脈がうつ。また、点滅する。
※形影夜話(1810)上「脈する所の腕後三部といふものも、即心より出せるなり」

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デジタル大辞泉 「脈」の意味・読み・例文・類語

みゃく【脈/×脉】

動物体内血液が流通する管。血管
脈拍。「―が乱れる」
《医師が患者の脈拍をみて病状を診断するところから》先の望み。見込み。
「そうすれば又…―を取りかえす工夫もあるだろう」〈独歩第三者
ひとつづきになっているもの。筋道。「話の―をたどる」
[類語](2脈搏/(3望み当て可能可能性有りポシブルポシビリティープロバビリティー将来性蓋然性公算成算心当て伸び代予見予知余地予断目算駄目で元元駄目元見込み見通し見当読み見極め目当て目安目処めど展望目標予測予想予期目星計算

みゃく【脈】[漢字項目]

[音]ミャク(呉)
学習漢字]5年
血液の流れる管。「脈拍気脈静脈動脈
脈拍。「脈動死脈平脈
漢方で、気血の通う道。つぼを結ぶすじ道。「督脈任脈
筋をなして連なり続くもの。「脈絡一脈金脈語脈鉱脈山脈支脈水脈文脈命脈葉脈乱脈
連なり続くさま。「脈脈
[補説]「脉」は異体字。
難読水脈みお

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岩石学辞典 「脈」の解説

結晶質物質で埋められた裂罅(れっか)(fracture)または微裂罅(microfracture).脈は二次的な開いた割れ目に狭い斜に切った状態で形成される.脈は平板状の物体で,二次元的に長く,岩石の中の割れ目に沿って形成されるが,どこかで薄く消滅する.脈の物質は,貫入したマグマからか,熱水溶液からか,隣接する岩石を交代したか,隣接の岩石から染み出したかのいずれかによって形成される[Agricola : 1561, Park & MacDiarmid : 1964].ラテン語venaは脈の意味.

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栄養・生化学辞典 「脈」の解説

 脈拍ともいう.心臓の拍動.

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【鍼灸】より

…種々の手法が存在したらしいが,もっとも普通に用いられてきたのは,経穴(俗につぼという)という体表の特定の部位を刺激して,多くの場合そこから離れた部位にある病変を治癒させるものである。鍼灸の治療理論になっている経脈(けいみやく)説は,人体には経脈という脈管があり,そのなかを気が循環して生理機能をつかさどっているというもので,その基礎は漢代に成立したと考えられる。経穴は経脈上に散在しているが,それが各人に固定した点であるか,狭い範囲ではあるが移動するものであるかについては定説はない。…

【中国医学】より

…このほかに扁鵲(へんじやく)などに代表されるような民間の医者も存在した。中国医学の思想体系がととのいはじめたのはこの時代で,遅くとも戦国時代の末には陰陽説が導入され,経脈の考えが発生していたと考えられる。五行説の導入も同じころに行われたと推定される。…

※「脈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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