臥転(読み)こいまろぶ

精選版 日本国語大辞典 「臥転」の意味・読み・例文・類語

こい‐まろ・ぶ【臥転】

〘自バ四〙 (「こい」は動詞「こゆ(臥)」の連用形) ころげまわる。もだえころがる。
万葉(8C後)三・四七五「ひさかたの 天知らしぬれ 展転(こいまろび) ひづち泣けども せむすべも無し」
※読本・雨月物語(1776)蛇性の婬「たつ足もなく、展転(コイマロ)びはひ倒れて、からうじてのがれ来り」

ふし‐まろ・ぶ【臥転】

〘自バ四〙 身を投げだしてあちこちにころぶ。悲しみや喜びをおさえきれずにころげ回る。ふしころぶ。
※宇津保(970‐999頃)国譲下「女御の君、こゑも惜しみ給はず、ふしまろび泣き給ふ」

ふし‐ころ・ぶ【臥転】

〘自バ四〙 =ふしまろぶ(臥転)
名語記(1275)三「どろにふしころびて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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