デジタル大辞泉
「臭」の意味・読み・例文・類語
しゅう〔シウ〕【臭】
1 悪いにおい。くささ。「ガソリン臭」
2 名詞、特に職業・身分などを表す語の下に付いて、それに特有のいやな感じを表す。くささ。「官僚臭」「ブルジョア臭」「インテリ臭」
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くさ・い【臭】
[1] 〘形口〙 くさ・し 〘形ク〙
① 鼻に不快なにおいを感ずる。いやなにおいがする。
※
書紀(720)皇極二年九月丙午(岩崎本訓)「茨田池水漸々
(ややくに)変りて白き色と成りぬ。亦、
(クサキ)気
(か)無し」
※
落窪(10C後)一「屎つきたり、いとくさくて往いきたらば、中々うとまれなん」
② 疑わしい様子に見える。そのように見える。あやしい。うさんくさい。
※浄瑠璃・心中二つ腹帯(1722)二「大方これくさい者、ぬくぬくと駆落ぢゃの」
※
坊っちゃん(1906)〈
夏目漱石〉一一「君赤シャツは臭いぜ、用心しないとやられるぜと注意した」
③
演劇などで、
演技が大げさでわざとらしい。転じて、
言動、表現などが、いかにもわざとらしくて嫌味である。
※苦笑風呂(1948)〈古川緑波〉ロッパ放談「わざと、そんなクサい
芝居をしてると思はれては、たまらないから」
[2] 〘接尾〙 (形容詞型活用) くさ・し
(形容詞ク活用型活用) 名詞あるいはそれに準ずるものに付いて、そのように感ずる意を表わす。
① そんなにおいがする。そんなにおいを感じる。「こげくさい」「ガスくさい」
② そのような傾向がある。そんなふうに思える。それに似ている。らしい。
※栂尾明恵上人伝記(1232‐50頃)上「
山寺は
法師くさくて居たからず」
くさ‐が・る
〘他ラ五(四)〙
くさ‐げ
〘形動〙
くさ‐さ
〘名〙
くさ‐み
〘名〙
しゅう シウ【臭】
〘名〙
① におい。かおり。鼻の嗅覚神経に感ずる
刺激。〔易経‐繋辞上〕
※己が罪(1899‐1900)〈
菊池幽芳〉後「
審判者の
地位に立って、
批評を下し得るものは、必らず
自分の
過去と現在に、最も清潔な
歴史を持て居る者でなければ
不可(いかん)です、〈略〉その以外の人であるなれば所謂臭
(シウ)に居てその臭を評するもので」 〔晉書‐桓温伝〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報