舞(漢字)

普及版 字通 「舞(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 15画

(旧字)
14画

(異体字)
16画

[字音]
[字訓] まう・まい・おどる・はげます

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
無+舛(せん)。無は初文。両袖に呪飾をつけて舞う形。無がのち有無の無に専用されるに及んで、舞うときの足の形である舛をそえてとなった。〔説文五下に「樂しむなり。足を用(もつ)て相ひ背く」といい「舛に從ひ、無(ぶ)聲」とする。〔荘子、在宥〕や〔山海経〕〔孔子家語〕にはの字を用いるが、舞楽をいう後起の字とみてよい。無はもと舞(ぶう)という雨乞い儀礼で、卜辞には舞のことが多くみえる。また羽をかざして舞うこともあって、〔説文〕に録する重文の字はに作る。金文(ちやく)に従ってに作る字があり、舞は特定の地に赴いて行われた。強く勢いをはげますことを鼓舞という。

[訓義]
1. まう、まい、古くは雨乞いの舞であった。
2. おどる、まいおどる、舞楽。
3. はげます。

[古辞書の訓]
名義抄 マフ・マヒ 〔立〕 マフ/ ヒツ・マフ・カナヅ・マヒ 〔字鏡集〕 マヒ・モテアソブ・アシヲチカルナリ

[声系]
〔説文〕に声として二字を収める。廡(ぶ)の籀文(ちゆうぶん)にに従う形がある。

[語系]
・巫miuaは同声。〔説文〕五上に「巫はするなり。女の能く無形に事(つか)へ、を以てなり」といい、無を無形の意と解するが、無がの初文である。

[熟語]
舞衣・舞位・舞羽・舞・舞詠・舞・舞夏・舞歌・舞閣舞妓舞曲舞裙舞戟・舞剣舞衫・舞子・舞舞勺・舞女・舞掌・舞象・舞人・舞席・舞雪・舞扇・舞台舞態・舞天舞蹈舞鐃・舞馬舞佩舞拍・舞盤・舞筆・舞文舞抃・舞法・舞躍舞籥舞容・舞腰・舞弄
[下接語]
按舞舞・羽舞・歌舞・雅舞・鶴舞・学舞・楽舞・緩舞・喜舞・掀舞・群舞・剣舞・献舞・鼓舞・皇舞・恒舞・女舞・翔舞・象舞・舞・酔舞・旋舞・善舞・奏舞・跳舞・舞・踏舞・武舞・文舞・兵舞・抃舞・鳳舞・万舞・妙舞・籥舞・乱舞・輪舞・麗舞

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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