芦屋(町)(読み)あしや

日本大百科全書(ニッポニカ) 「芦屋(町)」の意味・わかりやすい解説

芦屋(町)
あしや

福岡県北部、遠賀郡(おんがぐん)にある町。1891年(明治24)町制施行。1905年(明治38)山鹿(やまが)村と合併。遠賀川河口の沖積低地に位置し、『日本書紀』に「岡水門(おかのみなと)」として名を残す古い港町。藩政時代は福岡藩の船積み所となり、「芦屋千軒、関(せき)千軒」といわれるほど下関(しものせき)と並び栄えた。明治中期、鉄道敷設に反対したため、港の繁栄若松に奪われた。第二次世界大戦後、三里松原にアメリカ空軍基地が置かれ、一時、基地ブームにわいたが、1961年(昭和36)航空自衛隊芦屋基地として引き継がれた。国道495号が通じる。野菜栽培が砂丘地帯を中心に行われ、大城地区では観光ブドウ園が盛ん。また、柏原(かしわばら)、芦屋を基地に近海漁業も展開しているが、北九州市の衛星都市化が進行している。海水浴場、国民宿舎、競艇場などがある。玄海(げんかい)国定公園の景勝地。面積11.60平方キロメートル、人口1万3545(2020)。

[石黒正紀]


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