20世紀日本人名事典 「花田 清輝」の解説
花田 清輝
ハナダ キヨテル
- 生年
- 明治42(1909)年3月29日
- 没年
- 昭和49(1974)年9月23日
- 出生地
- 福岡県福岡市東公園
- 学歴〔年〕
- 京都帝大英文科中退
- 主な受賞名〔年〕
- サンデー毎日大衆文芸(第8回)〔昭和6年〕「七」
- 経歴
- 大学在学中の昭和6年「サンデー毎日」懸賞募集大衆小説部門に「七」が入選。11年中野正剛の東方会に参加。14年、中野秀人、岡本潤らと文化再出発の会を結成し「文化組織」を創刊。16年第1評論集「自明の理」(のち「錯乱の論理」と改題)を刊行。戦後は21年「復興期の精神」を刊行し、さらに綜合文化協会、夜の会などを結成、前衛的芸術運動をこころみた。23年日本共産党に入党するが、党指導部を批判し、36年除名。27年「新日本文学」の編集長となるが、29年内紛のためにおろされる。その後「ものぐさ太郎」「泥棒論語」を発表し、小説家、戯曲作家としても活躍。「鳥獣戯話」「ものみな歌でおわる」「室町小説集」などの作品がある。34年、三々会を結成して演劇刷新運動を展開。35年には記録芸術の会を結成して「現代芸術」を創刊するなど、多方面で幅広く活躍し、評論集「アヴァンギャルド芸術」「映画的思考」「近代の超克」などを刊行。「花田清輝著作集」(全7巻 未来社)、「花田清輝全集」(全15巻・別巻2 講談社)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報