20世紀日本人名事典 「若林 奮」の解説
若林 奮
ワカバヤシ イサム
昭和・平成期の彫刻家 多摩美術大学美術学部教授。
- 生年
- 昭和11(1936)年1月9日
- 没年
- 平成15(2003)年10月10日
- 出生地
- 東京都町田市
- 学歴〔年〕
- 東京芸術大学彫刻科〔昭和34年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 中原悌二郎賞(第27回)〔平成8年〕「DaisyIII-2」,芸術選奨文部科学大臣賞(平14年度)〔平成15年〕
- 経歴
- 第45〜51回二科展出品。昭和41年第7回現代日本美術展の「北方金属」や、「振動尺」シリーズなどの鉄彫刻の作品群で高い評価を受ける。43年第1回神戸須磨離宮公園現代彫刻展で「犬から出る水蒸気」が受賞、44年には大阪での国際鉄鋼彫刻シンポジウムに参加。55年、61年ベネチア・ビエンナーレに出品。金属を溶接し集合体のように配置したり、自然のフォルムを思わせる寓意的な作品で知られ、戦後日本を代表する彫刻家として活躍した。他の作品に「100粒の雨滴」シリーズ、「DaisyIII-2」などがある。また昭和50年武蔵野美術大学助教授、教授を経て、多摩美術大学教授を務め、後進の指導にも当たった。平成8年東京都日の出町のごみ処分場建設反対運動に協力、予定地に建設反対を訴える“庭”を作り、話題を集めた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報