英検(読み)エイケン

デジタル大辞泉 「英検」の意味・読み・例文・類語

えい‐けん【英検】

英語検定」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「英検」の解説

英検

英語の能力を問う、文部科学省が後援する国内最大の民間試験。正式名称は「実用英語技能検定」で、公益財団法人日本英語検定協会が実施している。
英検の資格級は、1級から5級までだが、1級と2級の間に準1級、2級と3級の間に準2級があるため、全部で七つの級が存在する。各級とも筆記リスニングがあり、同協会によると、「聞く」「読む」「書く」技能と、3級以上は「話す」の四つの技能を測定し、合否を判定しているとのこと。試験は年に3回実施され、3級以上では、2次試験があり、面接委員による英語の面接が行われる。また、2016年度からは、4級と5級の受験申込者全員が受験可能で、話す力を問う「4級・5級スピーキングテスト」が開始された。このテストは、自宅や学校のパソコンやタブレット端末などで、インターネット上の受験サイトにアクセスして、録音形式で行われる。17年までは、英検2級、準2級については、パソコンを使ったCBT(Computer Based Testing)受験が可能であった。ただし、CBT受験は、自宅や学校ではなく、日本英語検定協会が全国に設置した会場にて実施される。(CBT受験は、18年8月より3級も加えた新方式に移行)
日本英語検定協会が実施する検定には、英検の他に、受験料が500円という低価格でかつ、受験時間は45分間という短時間の「英検IBA」や、小学生を対象とし、リスニングのみの「英検Jr.」などがある。これらは英検とともに「英検テストファミリー」と呼ばれている。2016年度の英検テストファミリー総志願者数は約340万人で、前年度より16万人以上増加している。また、2016年度より、合否の判定基準として、語学のコミュニケーション能力別のレベルを示す国際基準規格である「CEFR」に対応した「英検CSEスコア」を導入した。これによって、英検CSEスコアの点数と「TOEIC」や「IELTS」などの欧米の英語検定の点数と比較することも可能となった。
現在の大学入試センター試験は、19年度で廃止となり、20年度からは、「大学入学共通テスト」と呼ばれる新しい試験が実施される。そして、大学入学共通テストの英語科目は、民間資格や検定試験が活用される。しかし、1次試験の不合格者は、2次試験を受験できないという従来の英検の試験形態が、「1回の試験で4技能を評価する」という条件を満たさず不採用となった。そのかわり、18年度以降に実施予定の英検の新方式となる、4技能が1日で受験できる新たなCBT受験や、準1級向けなどに実施される一日完結型の新しい試験方式のものは採用されている。

(横田一輝 ICTディレクター/2018年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

知恵蔵mini 「英検」の解説

英検

英語技能の検定試験の一つ。公益財団法人日本英語検定協会が実施しており、正式名称は「実用英語技能検定」。1963年、実用英語の普及向上を目的として財団法人日本英語検定協会が設立され、同年第1回検定試験(1・2・3級)が行われた。68年、文部省(現文部科学省)認定技能試験となり、4級・準1級などの新設や受験機会の拡大により、94年には年間受験者数が300万人を超えた。2006年には文部科学省が後援する検定試験となり、12年より公益財団法人に移行、現法人名となった。14年10月現在、年間受験者数は230万人で、国内最大規模の英語検定試験となっている。

(2014-10-24)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「英検」の意味・わかりやすい解説

英検
えいけん

実用英語技能検定

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android